Dream Japan



Vol.32


"New Era of Baseball 2018!"

- 野球の新時代-2018!


(2018/01/06)


◆"New Era of Baseball 2018! ":

大谷のMLB挑戦、高校通算111発の清宮の日ハム入団、ソフトバンク・ホークスの充実の選手層、最新鋭施設、ITを駆使した戦略での日本一、"球界の盟主"、Giantsの世代交代...と野球界は大きな変革の展開をみせている!


"Challenge of SHOHEI OHTANI as 2 Way Player !"

"大谷の二刀流挑戦!"


最初のテーマとしてふさわしいのは、これまでの常識を変えた大谷翔平の"二刀流"であろうし、海の向こうのメジャーリーグでも、”打者”中心となれば非常に珍しい。ただし、そこは"挑戦”好きで、懐の深いMLB、"投手"が打席に立つナショナル・リーグでは、サンフランシスコ・ジャイアンツのマディソン・バムガーナー投手と、元シカゴ・カブスらに在籍したカルロス・ザンブラーノ投手の活躍が近年では目立っている。

2014World Series MVP、18勝以上2度のバムガーナーは14年に米国代表捕手、ポージーと史上初のバッテリーでのアベック満塁ホームランを記録し、そのシーズンで2本の満塁弾、17年には開幕戦で2HRを放つなど、長打力のある左投げ右打ちの投手だ!

ザンブラーノは31歳の若さで引退したが、右投げ、珍しい両打ちのベネズエラ出身の投手で、101mph/162kmを投げる剛腕投手として、06年には16勝で最多勝、08年にはノーヒッターも記録、二桁勝利7回を達成した一方、打者としては05年は80打数24安打・打率.300、06年は6HR、08年は83打数28安打で打率.337で、代打30回、通算打率.238、24本塁打、71打点という強打者だった。まずは大谷はザンブラーノ超え、バムガーナー超えが期待される。

大谷のNPBでの成績で突出しているのはプロ入り3年目の2015年の15勝5敗で最多勝、最優秀防御率2.24、最高勝率.750であろう。160回2/3を投げて196奪三振も顕著な成績だ。

ルーキーデビュー戦でも2安打、年間3勝、また2年目には成長を見せ、11勝、10本塁打、打率.274という高卒新人では突出した成績で、ベーブ・ルース以来96年振りの10勝-10HRという記録を打ち立てて注目を浴びた。

打者としての最大の成績は4年目のことであり、その前年に15勝して投手専念論が巻き起こる中でそれを黙らせるかのように、.322、22HR、104安打、7盗塁、67打点という見事な成績を上げ、10勝4敗、防御率1.86と投手としても同年に見事な成績をおさめ、MVP、そして、チームを日本一に導いている。

日本での最終年となった5年目にも故障で前半戦をほぼ棒に振ったにもかかわらず、65試合の出場ながら、.332、8本塁打という成績を残した。

投手ではダルビッシュ、打者では福留級と称されたが、いずれもメジャーリーガーであり、まだ23歳、実働4-5年と若い点が登板過多で肩肘に故障を抱えた投手や、キャリアの晩年で海の向こうに行った選手と違い、伸びしろがまだまだ、大谷には、ある。

そして、多くの人を驚かせたLAエンジェルス入りという決断も、日本に近く、温暖な気候のカリフォルニア、育った日ハムと同様に指名打者制のあるア・リーグ、環境に慣れるまで試運転のしやすい大き過ぎないマーケットであるアナハイム、監督はやりくり上手で知られる捕手出身の名将ソーシア監督、アットホームな歓迎の雰囲気を見事に作り出したエップラーGMはヤンキースでキャッシュマンGM補佐時代から大谷に目をつけていた旧知の人物、日本人の通訳はいるが、先輩がいない(いい意味での気を遣わない)・・・などから彼なりの決め手があったのかもしれないが、連日、ヤンキースだ、ドジャースだ、ジャイアンツだ、といったワールドシリーズやプレイオフ出場の常連チーム入りの噂があっただけに、意外な選択ともとれたものであった。 ファンにとっては、東京五輪とWBC日本代表入りと、さらに"二刀流挑戦"を完全に認めてくれたことが決め手、とでも言ってもらいたい位だ。


"State-of-the-Art" Point: - "New Era of Baseball 2018 !"

LA Angelsの投打の戦力


現在のLA Angelsの打者陣としては、米国最強打者の一人とされ、30HR-49盗塁,326でいきなりトリプル3を新人の年に達成したMVP2回のマイク・トラウト、キャリアの晩年の37歳で成績は下降線ではあるが、ドミニカ最高の通算614HR,1918打点、新人デビュー以来10年連続30本塁打100打点を記録したレジェンド、アルバート・プホルス、オランダ代表としてヤンキースのグレゴリウスらと同じキュラソー出身で、ゴールドグラブ賞3度、MLB最強ショートとも言われているアンドレルトン・シモンズ、名捕手を常に輩出するベネズエラ出身で、盗塁阻止率.387、14HR、年間失策わずか2でゴールド・グラブ賞のマーティン・マルドナード捕手と多国籍なオールスターキャストが揃っている。他にも.273、35HR,109打点のジャスティン・アップトン、レッズ時代に30-30も達成したベテラン名二塁手ブランドン・フィリプス(FA宣言)、かつてメッツで38盗塁のエリック・ヤング、それぞれ打率は低いが、19HRと22HRのカルフーンとバルブエナという左打者など、打線のタレントは揃っている。

さらに2014年は.221、4HRと守備の人だったが昨年.297,24HRと打撃も向上したコザートが三塁としてFAでレッズから加入、FA移籍予定の名二塁手フィリップスの代わりに同じく30-30経験者で12年連続10盗塁以上のWBC米国代表であるキンズラーをタイガースから獲得するなど、選手は揃ってきており、打者大谷がどの打順に入るのか?という点でも、興味深い。恐らくは左打者の打率がイマイチなため、それをアベレージも残せる大谷がカバーする形となろうし、ベーブ・ルース以来の10勝,10HRも目標として視野に入っているだろう。

大谷を投手中心で考えるのか?野手中心で考えるのか?といったら、チーム事情からは、先発エース格の少ない投手優先であろうが、打者中心に専念したら、バットコントロールに秀でているため5番やそれに近い打順を任せるのは理想で、チームに打率を残せる左打者が少なくかつ、伸びしろはあるので期待したい。

但し、実際は以下の投手事情からも、もっと下位打線、7−9番あたりで当初は徐々に環境に慣れさせるという可能性は高い。


LA Angels想定打順:

1.キンズラー、2.トラウト、3.アップトン、4.プホルス、5.大谷(カルフーン)、6.シモンズ、7.コザート、8.クロン(大谷、バルブエナ)、9.マルドナード、ほかエスコバル、ヤング、ペニントンら。※大谷は4−9番辺りが想定される。


一方の投手陣は11勝のJ.C.ラミレス、10勝のブライドウェル以外、計算が立たない。ノラスコ、チャベスは二桁敗戦、シューメーカーも昨年は6勝止まり、エースたるべき15勝経験者ギャレット・リチャーズも昨年は故障でわずか27回2/3を投げただけであり、計算が立たない。ブルペンも抑えのノリス(19S, 4.21)、ペティト(2.76)、パーカー(2.54)、マイアー(3.74)、ミドルトン(3.86)らがいるが、イマイチで、後ろも磐石でない。ローテーションは6人制を敷き、受け入れ体制を整えるだろうが、むしろ、大谷が先発1〜3番手になる可能性すら、ある。

"投手"大谷としてはまずは10勝以上を慎重には最低ラインとして目指したいところだが、実際はエース候補でもあり、彼が活躍して15勝以上しないと今の投手陣では、World Championには届き難い。日本の誇るダルビッシュ、田中、岩隈、上原らでさえ、防御率2点台はパワーのあるメジャーでは難しいが、専念して投手で・・・と言われ兼ねない台所事情では、ある。さらに同地区にはWorld Championで、首位打者で"小さな大打者"、アルトゥーベや、チームとベネズエラ代表の4番、コレア、30発のストリンガーらMLB屈指の最強打線、2人の先発サイ・ヤング賞受賞、20勝経験投手、右のバーランダーと左のカイケルらのいるヒューストン・アストロズがいる始末だ!


LA Angels想定ローテーション:

1.ギャレット.リチャーズ、2.J.C.ラミレス、3.大谷、4.シューメーカー、5.ブライドウェル、6.ノラスコ(チャベス、スカッグス、スクリブナーら) ※大谷は2−6番手辺りが想定される。(前半次第では1番手も)


FAで去就が注目されるダルビッシュや上原らが加われば、むしろ援軍として丁度良い位の投手陣、ディフェンスの弱さであり、涌井らも欲しい位だ。

打者としてイメージが近いとされる阪神福留は日本で.351,31HRを打ったが、MLBでは打率.263(87試合では.273),13HRが最高成績だった。NPBで”首位打者”の常連だった、青木の最高打率は.288だ。日本、そして米国での球場の大きさやプレッシャーの有無などで一概には言えないが、それらは目安となる数字ではある。

右翼フェンスが高く、左打者不利とされるアナハイムで、1年だけではあるが、ゴジラ松井は.274,21HRの成績だった。ホワイトソックスでWorld Championになった井口は、.281,18HR15盗塁、城島は.291,18HRがシーズン最高成績だった。まずは投手としても、野手としてもレギュラー級と言いたい10-10、.270を超えたいところだが、15勝以上、20本塁打以上、.300以上などという素晴らしい成績を残せれば、それは23歳の伸びしろある若武者大谷ならではの武勲となろう。

打棒を発揮したバムガーナー(196cm)とザンブラーノ(193cm)の2名の投手はいずれも193cm以上の長身で、さらにマイナーには、大谷と同じ193cm(6' 4")で、17歳にして大谷のNPB記録、165kmに近い164km/102mphを記録したシンティナティ・レッズのハンター・グリーンという打ってはA-Rod級のHRを放つショートと、快速球投手の"二刀流"選手もおり、何と、大谷の選んだカリフォルニア州LA出身の選手だ!

どこまで成績を伸ばせるか?リーグが発表するMVPとは異なるが、夢であろうWorld Seriesに進出できれば、”ベーブ・ルース賞(Babe Ruth Award)"という賞もあり、"2 Way Player"大谷の挑戦が今から楽しみだ!

最後に、2017年のベーブ・ルース賞は、サイ・ヤング賞2回、196cmの長身投手バーランダーと共に、シーズン.346で首位打者を獲得したアルトゥーベの同時受賞だったが、彼の身長が167cmであり、決してフィジカル・サイズだけではないことも、付け加えておこう!


大谷翔平、エンゼルス移籍決定!(2017/12/09)


大谷入団会見、背番号は27でなく、"17" (2017/12/10)


"Babe Ruth Award" Winner



"清宮の一年目!"


ヤンキースは大谷獲得ができなかった直後に、59発でナ・リーグ本塁打王スタントンをOBであるジーター、マーリンズ新GMとのトレードを成立させて、ア・リーグ新人王&52発でHR王のジャッジと、捕手で33HRのサンチェスとの”夢の144発トリオ”を結成させた!

清宮なら、DHがあり、左打者有利とされるヤンキー・スタジアムを本拠地に持ち、World Champion最多27回、リーグ優勝40回と最も優勝回数の多いヤンキースを早々と選択肢に入れないということはなかったであろう。

高校通算歴代最多の111発の彼にとって、本塁打王、優勝こそが、明確な目標であり、"日本人初のMLB本塁打王"の夢も持っていることが明白だからだ!

ゴジラ松井はミスターという指導者にも恵まれ、日本人初のWorld Series MVPを受賞するまでに大成したが、その1年目時点よりバットコントロールもよく、打率も残せるだろう、という評判もあるが、MLBに他球団なら9年かかるところ、5年で行かせてくれる可能性があり、DHもあり、1年目から2軍行きでなく、1軍の試合に多く出してくれる可能性のある若手を積極的に使う文化のある日ハムは試合に出るという点では、願ったりだが、札幌ドームが広いという唯一の難点がある。中田翔でさえ、9年で30発が最高成績だ。

184,5cm、100キロ超と、体型的には既に本塁打王経験者のチームメイト、レアードに近い清宮にとっては39発でタイトルをとった彼の打ち方も左右の違いはあれど、参考にはなる。北海道移転後の球団記録としては44発のセギニョール(後楽園ではソレイタの45発)、またパ・リーグ記録は日本人では野村克也、落合博満の52HR、外国人選手ではローズとカブレラの55HRが最多であり、セリーグは、王さんの55HRを、バレンティンが2013年に60HRで抜いたが"飛ぶボール"騒動もあった。

50本以上は王さんの3回、ローズ、カブレラ、落合の2回、1回で松井、野村克、バレンティン、ランディ・バース、そして松竹で1950年に最初の50本超えを達成したレジェンド、小鶴誠まで、長いプロ野球史でわずか、9名しかいない。果たして清宮が10人目の選手となるか?

メジャーでは、ベーブ・ルースを筆頭に、ボンズ、A.ロッド、マグワイア、グリフィー、ジャッジ、スタントンら実に29名、延べ45回達成されている。王さんが756号で抜いたハンク・アーロンは何故か47本が最多だが、40本以上を8度記録している。

大谷はイチロー以来の日本人首位打者の方を目指せるのか?本塁打を30、40と打つには、投手と兼務のため、打席数の壁はあるし、かといって投手の勲章であるサイ・ヤング賞候補もツワモノぞろいだが、最速投手チャップマンの105.1 mph (169.1 km/h)超えなど、スポットの記録であれば、1、2年目から狙える可能性がある。

そして入れ替わりの清宮が広い札幌ドームでルーキーイヤーに何本の本塁打を打てるか?近いところでは、当時選手層の厚かったジャイアンツのためすぐに2軍に落とされたが、57試合のみの出場なもののゴジラ松井の11本、また日ハムOB(当時東映)の張本の13本(125試合)、豊田(西鉄)27本(115試合)、そして清原(西武)31本(126試合)らが浮かぶ。

ジャッジは25歳、つまり清宮からみて7年後にMLB、ヤンキースで52発を放った。IT、データを駆使した"Flyball Revolution(フライボール革命)"と言われるメジャーの打撃の変革期ではあったが、清宮が現時点で、そこを目指さない訳はないだろう。

広い札幌ドームのハンディがもし、かなりあるとするならば、背番号の21という数でも及第点だろうが、111発男からしたら、理想は、清宮、大谷、また清宮で埋め尽くされる新聞や、ネットニュースの一面...といったところか?シーズン前の今なら、新人最多記録という"初夢"も描けるが、実際にリアリストとしては、いつ本塁打王に手が届くか?にも注目だ!



"ジャイアンツの未来!"


一方、"球界の盟主"、ジャイアンツは2014年以来、リーグ優勝から3年遠ざかり、日本一は2012年以来、5年遠ざかっている。

ドラフトで元OB, GM補佐の木田氏が明石家さんまさんの助言で左手で7球団競合の清宮を高橋由伸監督の一つ前で引き当てたが、ゴジラ超えの11発、はたまたFA獲得のセリーグ本塁打王ゲレーロの代替としてふさわしいとなったら、ファンのショックも大きいだろう。

V9以降の変革期であった1981年には、ルーキー原が22HR,篠塚.357,中畑.322,淡口.313,松本33盗塁で"伊東キャンプ組"が覚醒、元ヤンキースのホワイトも中軸におり、江川、西本、定岡、角、鹿取らが台頭して8年ぶりの日本一に返り咲いた。

2012年の日本一、1981年の日本一、いずれも相手は日ハムだった。2012年は阿部がキャリアのピークで、.340,27HR,104打点でMVP,日本シリーズ第一戦の始球式は何と、東京北砂リトル所属で世界選手権優勝をした清宮幸太郎少年がつとめた。現在、ゲレーロを獲得しても、和製大砲が不在なのは同じで、首位打者タイプの巧打者坂本はいるが、明らかな和製の長距離砲も欲しいところだった。

故に2017年のドラフト会議での捕手の上位2位、3位連続指名、ドラフトで計4名の捕手指名は"迷走指名"などとも叩かれたが、それを忘れさせる岡本ら大砲候補の若手がすぐに育ってくれる事が期待できるか?

清宮はもとより、村上(ヤクルト)も安田(ロッテ)も中村奨(広島)も岩見(楽天)も田中耀飛(楽天)も増田(ソフトバンク)もドラフト前に和製スラッガー候補と騒がれた選手だが、誰ひとり、獲得せずに、コンタクト・ヒッター・タイプをずっと、Giantsは獲得している。

色々あった2015年以降、"消極的ドラフト"とメディアに揶揄されたが、今年も無名の選手ばかりとも言われ、どうも、日ハムの「その年のNo.1の選手を指名する」という方針で大谷や菅野さえ、強行指名してしまう手法とは異なる。

確かに入った時の評価はさほど大きくなくとも、上原、坂本、田口ら本人の努力で頭角をあらわす選手もいるが、一方で、入団前から騒がれた大谷、菅野、松井、高橋由伸、阿部らの例もある。素質が飛び抜けている選手は、環境、一定の出場機会を与えれば、自ずと育つ例でもある。

2連覇中の広島カープは我慢して使い、自前でみっちり鍛えることを前提にしたスカウティングでも近年、成功しているが、何と言っても、タナ・菊・丸・鈴木までの1−4番は、全て関東出身の選手(それぞれ神奈川、東京、千葉、東京)という事実も忘れてはならないし、いずれも俊足で、3割以上の打率か、4割近い出塁率が見込め、4名全員が13HR以上、20盗塁以上超えをした中心選手に育った。(安部も17年は規定打数に達し、.309)

投手陣は12球団No.1とは言えないが、まだ比較的、マシだ。菅野、田口、畠、山口俊、ルーキー鍬原(くわはら)、中川、吉川、桜井、今村、内海、マシソン、カミネロ、池田、西村、戸根、森福、田原、大竹、宮国、山口鉄、篠原、大江、谷岡、杉内に育成の山上、田中優、リャン、アダメス、メルセデスらに復活を期す澤村、FA移籍の野上ら名前が挙がる。さらに盤石にするならば、エース格だったマイコラスの抜けた穴が大きいと判断し、もう一枚、エース級の外国人先発投手を獲得し、カミネロらとどちらを使うか?想定しておいても良いだろう。

課題は2連覇広島に200点の差をつけられた野手で、打撃力のある広島、パリーグのチームに弱い。ジャイアンツは13〜20本塁打以上、20盗塁以上、規定打席で3割以上の25歳以下の若手選手は実に09年の社会人出身の長野以来、7年間、出ていない。その間に4人も輩出する広島と差が出るのは当然であろうし、長野は大学、社会人を経て、ある程度完成されて入団してきていた訳だから、その前というと、2006年の坂本まで、11年も一定のクオリティ以上の選手が出ていないことになる。その長野でさえ、Giants希望一筋で入団拒否はされたが、かつて日ハムは強行指名したのであるから、その積極的スカウト力は凄まじい。強打の主力が育たないこと - これは環境の問題か、地味なドラフト戦略の問題か、コーチングの問題か、あるいは選手個人の問題か、はたまた他に問題があるのか。

投手はマイコラスの抜けた穴は大きいし、菅野しか15勝以上を計算できる投手はいない。かつて黄金期には、堀内、高橋、江川、西本、斎藤、桑田、槇原と、2本柱、3本柱の球界を代表する投手がいた時代に巨人は強かった。

素質十分で入った菅野、田口、畠・・・など若手も名前が浮かぶが、打線が点を獲らないのも問題だ。投手は強力な打者陣が育てるのがジャイアンツの伝統だったが、それが近年できておらず、投手成績も伸びていない。菅野に続くエース候補、2、3本柱の15勝以上を計算できる投手ももちろん欲しいが、この7年近い強打の若手レギュラー不在も問題である。坂本以来、若手から育った打者がいるのか?

明らかに「ものが違う」とも言われた例えば、オリックスの15年のドラ1吉田正尚らも過去に獲得しなかったが、今年も清宮、村上を逃した後に投手を1位でとり、その後さあ、強打者補強に使うか?と思われた大事な2位、3位枠を岸田、大城という確かに比較的若く、ベテラン捕手の相川、実松らが高齢化と衰えが見られたため捕手の絶対数は必要だったものの、田中貴らも2軍にいて2019年の次のドラフトでは早実野村ら注目の若手捕手もいる中で、強打者に上位枠を充てなかったというドラフト戦略が、記者や、ファンにも不満をつのらせてしまった。

打撃力が注目を浴びた宇佐見は学生時代からプロ入り後も毎年のように骨折など大きな故障が多く、また1軍のスタメンマスク時の試合は乱打戦など荒れる試合が多く、配球も勉強中であり、捕手としての適性があるか未知数な部分もあり、ドラフト上位はいずれも社会人野球で経験を積んだ捕手を指名した。187cmと長身で打撃力があり、東海大相模高で甲子園準V、大学でも菅野の後輩で全日本の4番、NTT西で経験を積んだ3位大城や、それより若い世代としてU-18高校日本代表で4番岡本と3、4番を組み、兵庫報徳学園高から大阪ガスに就職したまだ21歳と若い強肩の2位岸田と、秋季キャンプ2本塁打の田中貴らが3枠目を争うことになるだろうから捕手の補強面では成功だが、一方の”強打の若き主砲不在”、という課題は未解決のままだ。

前向きにチームを信じれば、唯一、結果の出ている若手の強打者候補、宇佐見を捕手だけのみならず、代打兼レギュラーの野手候補として"二刀流"ならぬ、日ハムの近藤のようなマルチプレイヤーに育てて打撃力を生かして試合に多く出す算段があるのか?近藤以外にも、西武森、阪神原口、かつてはガッツ小笠原、中日山崎、和田、ヤクルト飯田、秦、広島・巨人・西武の江藤智らは捕手入団ながら、打者として活躍した。はたまた、岡本、吉川らの成長にメドが立ちそうな現場の手応え、感触でもあるのか?彼らのうち2、3人は代打も含め、100試合以上出て活躍もして欲しいとファンは望んでいるだろう。

小林も17年は最優秀バッテリーにゴールデングラブ、2年連続12球団No.1という盗塁阻止率の強肩、エラーもわずか2と守備では日本随一になってきたが、配球と何より、打撃の向上が18年は求められる。

WBCでは、日本代表の首位打者、.450を小林は打った訳だから、2線級投手はある程度打てるのだから、あとは先発ローテ上位の1線級投手、抑えのよく出てくる主戦級投手や、各チームの彼への配球を重点的に、ITも駆使してデータ分析も含め、練習で体でも主戦級対応を充分に覚えて、徹底的に克服して、.250-.300を打てれば、チームの得点力もアップするであろうし、課題はそれと明確だ。

捕手の目線で、打てていない投手の配球を研究し、"打者"としても鍛錬、打てる技術を身につけて欲しいものだ。特に、カウント2-0 .081、 2-1 .138、2-2 .130と2ストライク以降で滅法打てなかったし、チーム別では、広島、中日、DeNAの3球団には1割台と苦手にしていただけに、毎試合の前後に一定の時間を使って研究してもらいたいし、試合前後に最低でも1-2時間以上、打撃練習と対戦投手の対策に時間を使ってもらいたいものだ。投手の配球の研究は毎日努力していると思うが、"打者"として成長すれば、投手を、チームを、助けることにもなる。性格的には捕手向きで、あの野村監督にも興味を引く位の素質はあるのだから、攻・守で一流になってこそ、将来、捕手出身であればなおさら、名監督、名コーチになる可能性も出てくるのであるのだから。

チームとしては4球団には勝ち越しているものの、首位広島に7勝18敗で借金11、ホームで38勝33敗、ロードは34勝35敗3分で負け越し、広島はホーム50勝20敗と貯金は全体の37のうちホームで圧倒的な30を稼ぎ、交流戦は広島12勝6敗で巨人は逆の6勝12敗で借金6、打撃力のある広島、パ・リーグのチーム(SB,西武,オリックスら)に負け越しているが、得点力がなく、”打ち勝つ野球”が出来ない状況もあり、16.5ゲームという差を埋める対策が必要だし、それが出来なければ、広島やパリーグの得点力のあるチームにはいつまで立っても、勝てないであろう。

17年は、方針に対する結果が問われる重要な年となり、ファンの期待を裏切らない結果が欲しいところであろう。

日本人として、大谷の成長と挑戦を応援しつつ、日ハム木田GM補佐がくじを引いた清宮を期待と羨望の眼差しで見つつ、さんまさんがファンクラブに入ったと聞きつつ、ジャイアンツは中居くん、亀梨くんら象徴的G党のファン代表の熱い声援と、ファンの叱咤激励を勝利に変えて欲しいものだ!

巷で消極的編成だ、成長しない若手野手の主砲、中心選手の不在・不足だ何だと言われながら、結果が出て次代のジャイアンツのベースが出来る年、”新時代”の到来をファンは首を長くして、待っているのだから。


"ジャイアンツの未来.2:理想の打線は?"


最後にジャイアンツの打線案がスポーツ紙やインターネット上で幾度となく掲載されているが、一つの理想形を提示して終わりたい。


1)吉川、岡本らが若手が急成長した場合の打線:

1.陽(長野)、2.吉川(.280-.300期待。重信,長野,亀井)、3.坂本、4.岡本(3割30発期待!)、5.マギー(阿部,宇佐見)、6.ゲレーロ(阿部,宇佐見)、7.長野(亀井,橋本,石川)、8.小林(宇佐見)ほか


こうなれば、ファンの理想形に近いが、1、2番が出塁してくれることが大前提で、坂本、マギー、ゲレーロ等で返すところを、25番の背番号になった高校通算73本塁打の岡本が覚醒して、ジャイアンツの和製大砲4番候補に名乗りをあげて欲しい。昨年の実績では、宇佐見にも適性はあるため、捕手だけでなく、一塁やレフトの練習をさせる手もあるし、ゲレーロや阿部を5、6番に置く位の活躍をしてくれれば、"優勝"も見えてくる。


2)実績あるベテランの打撃力重視、早い仕掛けの出塁率・OPS重視打線(昨年後半に近い形):

1.陽、2.マギー(長野,亀井)、3.坂本、4.ゲレーロ(岡本)、5.阿部(岡本,宇佐見)、6.長野(亀井,橋本,石川,中井)、7.吉川(岡本,中井,重信,山本,寺内,立岡,脇谷,辻,青山,増田,和田ら)、8.小林(宇佐見)ほか


昨年後半に近い打線だが、打撃力を重視して早めに得点を獲るという意図のある打線だ。2番2塁はマギーが適正を見せたが、難しい打順で、ここで1アウトをタダ同然であげると1回から優位に試合を進められないだけに、"貧打"の打者は上位で使わず、当初は一気に点を獲るつもりで攻撃力のある選手を上位に置き、後半からディフェンスも考慮しても良いかもしれない。

若手もオープン戦や開幕後に急成長がのぞめないのであれば、回数が多く回る2番よりも、7番あたりや勝ちゲームの後半で伸び伸びチャンスを与える形だ。昨年はよく、守備固めに寺内が入り、マギーが一塁に移動したが、岡本、宇佐見、吉川らは常にレギュラー奪取、試合に出るのだ、という準備をしておいて欲しいところだ。

'17年実績を打率、出塁率、長打率、OPSのデータを中心に見てみよう!

1.陽    .264 .356 .406 .762

2.マギー .315 .382 .514 .897

3.坂本   .291 .372 .430 .802

4.ゲレーロ .279 .333 .563 .896

5.阿部  .262 .329 .389 .718

6.長野  .261 .334 .421 .755

(参考)宇佐見 .350 .422 .650 1.072

...

ここに岡本、吉川ら若手選手が割り込んで欲しいものだ!

上記6人は全員タイトルホルダーやベストナイン等の表彰経験者で、陽は.293 25HR 85打点47盗塁がキャリア・ハイの成績であり、30歳になったが、額面近く復活すれば、強打のリードオフマンとしては有益な選手となろう。出塁率では、マギーと坂本が.370以上で高く、その2人を並べることで得点力が上がるだろうし、陽も3番目(.356)であり、足も速い。長野はポテンシャルはあるが、過去3年出塁率が.336以下で33歳となり盗塁数も落ちてきており、今年もその傾向なら、過去5年で4度の.350超えの陽の方が同じ打率.260台だとしても、ここ3年の結果からは、確率的に上位打線にふさわしい。

17年本塁打王ゲレーロと、48二塁打のセ・リーグ新記録を作ったマギーは長打率、OPSが高いため、走者を貯めた場面で使いたい。長野は出塁率、長打率、OPSでは阿部より上だったので、足の速さも考慮し、好調であれば5番以上でも良いが、毎年4月に成績がイマイチであり、チームに少ない左打者である点と実績からは阿部は開幕当初は5番あたりで様子を見て、ベテラン阿部の衰えや長野の調子次第で入れ替えても良いだろう。

1.陽、2.長野、3.坂本・・・と並べるのも投手からしたら右の実績と走力のある打者でもあり、嫌なものだ。2番吉川が育たず、アウトを与えてしまうなら、長野や亀井という相手が警戒する中堅選手をぶつけて仮に同じアウトになっても、相手投手を疲労させる手もある。

そして、宇佐見は何と、OPS10割超えで、長打率も高いが昨年は21試合での指標だけに、長期のシーズンでどうなるか、を見て見たいものだ。打撃力が安定して高ければ、岡本と宇佐見を若手の主砲候補にすべく、野手併用も考えても良いだろう。

"若手は育てる"のではなく、"育つ"ものである、といった人もいる。坂本と大田の違いをよく言われるが、坂本の場合はチャンスで"自ら結果を残し”、育っていった個人のセンスも大きい。それでいうと、期待の岡本と共に、宇佐見が自ずとセンスを継続的に発揮し、結果も残すのであれば、かつての吉村のような雰囲気もあり、また、打者転向したガッツや、日ハム近藤、西武森ら多くの選手たちのように、野手として育てるのもありで、現有戦力の中では、岡本、宇佐見がレギュラークラスに育てば、坂本も生きるであろう!

清宮を獲れれば、岡本とのOK砲で10−15年は期待できたが、上記の数値からは、岡本の主軸育成は第一の優先課題としても、'17年にレギュラーだった上記の6打者の調子の波や、阿部、マギーらベテランの衰え、大型連敗のリスクも想定すると、現在の戦力の中で一番、"自ずと育った"、宇佐見を捕手だけでなく、日ハム近藤や西武森のように、”打者”としても使えるように準備しておきたいところだ。


3)多彩で俊足・強打の上位打線による攻撃力重視の打線:

1.陽(坂本,吉川)、2.坂本(吉川,陽:適応すれば俊足巧打でジーター的)、3.マギー(勝負強さ)、4.ゲレーロ(岡本)、5.阿部(岡本, 宇佐見)、6.長野(亀井,陽,橋本,石川)、7.岡本(吉川,中井,橋本,石川,重信,山本,辻,青山,増田,和田ら)、8.小林(宇佐見)ほか


吉川が.270-.300や20盗塁以上など顕著な活躍をし、1、2番候補になれば面白いが、まだ打撃力に課題はある。実績からは陽、坂本が俊足巧打で打撃力があるので上位に置きたい。坂本は1、3番では適性を見せたが、トラウトやジーターのように2番に適性を見出せるか?が課題で、マギーのようにいかなければ、やはり3番ということになろう。

ゲレーロは3−6番を打つものと思われるが、ソロ本塁打が多い点をどう捉えるか、だ。勝負弱いと捉えるなら、3番においてランナーがいても期待できないのでむしろ、坂本の方が良いかもしれない。

であれば、4、5番あたりで1−3番で1点を獲れる選手を優先した後に"意外性"として4−6番で使えれば理想だ。しかし、坂本以外、1−3番の適性にメドが立たなければ、ゲレーロを3−6番という手もあるが、今いる選手の中で、出塁率では5番手だ。ジャイアンツで、また、東京ドームで打撃が変わるかもしれないが、適性は4、5番あたりが本来は妥当か。

岡本は中々、結果がついてこないとたら、育てるつもりで7番あたりから我慢して使って二桁以上の本塁打、レギュラー奪取を最低でも期待したいが、宇佐見にも、適性はあるし、対戦相手の対策や守備負担の大きい小林がWBCの首位打者並みでなくとも、せめて.250-.300打てれば、安心して岡本らを使える。


+結果を出して、出てきた選手の抜擢!

潜在能力未知数のドラフト2017選手では、2位.岸田捕手、3位.大城捕手、4位.北村、5位.田中俊、6位.若林、7位.村上、8位.湯浅、そして育成枠と、2-3軍選手から1、2名でも、3名でも、出てこい、次世代スター候補生!

実力、結果を残した選手を1軍にあげ、過去ありきでなく、今と未来に向けた実力主義での抜擢により、"新時代"を!


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