Dream Japan

Vol.28:


"NBL" - National Basket Ball League

"NBL" - 終わりの始まり?~2シーズン目の船出へ~

(2014/10/01)

日本のバスケットボールの真のトップリーグを目指して、昨年発足した「NBL(National Basketball League)」は、まもなく2014-15シーズンが始まる。

「NBL」は、2005年に発足したプロバスケットボールリーグ「bjリーグ(今シーズンよりターキッシュ エアラインズがスポンサーとなりTK bjリーグ)」との統合を視野に入れて、 従来の国内のトップリーグ「JBL」が新たに移行した形だが、前回のbjリーグの記事の通り、bjリーグから転籍したチームは千葉ジェッツのみだった。残りの約20チーム以上は引き続きbjリーグで活動している。

NBLは、初年度のシーズンから難しい局面に遭遇した、当初企業チームとしてNBLに参加予定だったパナソニックトライアンズがJBL2012-13(最終)シーズン中の休部発表によりプロチームの和歌山トライアンズに引き継がれ、2013-14シーズン開幕を控えたオフシーズン中も参入予定だった「デイトリックつくば」が撤退し、運営会社が変わった「つくばロボッツ」は観客動員に苦しみ、兵庫ストークスも開幕直後の試合会場が決まらないなどの問題があった。一方、プレーする選手や、応援するファンたちはリーグを盛り上げ、シーズンを締めくくるNBL 2013-2014 PLAYOFFS(プレーオフ)を5月に迎えた。

しかし、そのファイナル前に、国際バスケットボール連盟(FIBA)から、国内リーグの統合を改めて今年10月までの期限を決めて、求められ、日本バスケットボール協会は、NBLを実質的に解体する別の統一トップリーグ構想を発表せざるを得なかった。

NBL初年度の成果を締めくくるFINALを前に、NBLの将来が否定された中、田臥勇太を擁し、JBL初のプロチームで日本一を成し遂げたリンク栃木ブレックスの代表から、バスケ界の統一を視野に入れ、NBLの専務理事として運営に取り組んだ山谷拓志氏は、どのような思いでファイナルを迎えたのだろうか。

山谷氏はかつて、アメリカンフットボールチーム「リクルートシーガルズ(現オービックシーガルズ)」の選手として二度日本一を達成し、その後、チームがクラブ化し、引退後、日本社会人アメリカンフットボール協会活性化推進委員となった彼は、社会人リーグ「Xリーグ」をプロ化する思いを持っていた。その試みは具現化することなく、今もアメフトはアマチュアのままであり、リクルート時代の縁で入社したリンクアンドモチベーションでスポーツビジネスを得意とするコンサルタントとして実績を残し、その後、リンク社が関わるリンク栃木ブレックスの社長としてバスケットボール界に活躍の場を移した。山谷氏の活躍もあり、リンク栃木は、JBLのプロチームとしては破格の成功を成し遂げたと言えよう。

アメフトで果たせなかった夢をバスケ界で果たすため、リンク栃木の代表の座を手放してNBLの専務理事となった山谷氏にとっては、不完全燃焼で初シーズンを終え、終わりの始まりとも言える新シーズンも視界が定まらないまま迎えると言えよう。

しかし、FIBAから突きつけられたリーグ統合の期限も近づく中、どのような状態であれ、NBLの新しいシーズンは、まもなく10月10日に昨シーズン王者の東芝ブレイブサンダースと、リンク栃木ブレックスの開幕戦を皮切りに始まる。

今回は、2シーズン目の開幕を前に、前身のバスケットボールリーグを含めて、NBLについて、紹介しよう。

 

◆"State-of-the-Art Point":

  • NBLの概要
  • 前身のリーグ
  • NBLの昨シーズン
  • NBLの今シーズン
  • NBLの観戦の仕方
  • NBLの試合以外の楽しみ


NBLリーグの概要

NBLは、初年度は東西カンファレンス6チームずつの合計12チーム、今シーズンは広島ドラゴンフライズが新規参入し、昨シーズン関東から唯一西カンファレンスに所属していたつくばロボッツが東カンファレンスに移動し、合計13チームでリーグが行われる。


 

イースタンカンファレンス

ウェスタンカンファレンス

成績
2013-14シーズン

レバンガ北海道
リンク栃木ブレックス
千葉ジェッツ
日立サンロッカーズ東京
トヨタ自動車アルバルク東京
東芝ブレイブサンダース神奈川

アイシンシーホース三河
三菱電機ダイヤモンドドルフィンズ名古屋
和歌山トライアンズ
兵庫ストークス
熊本ヴォルターズ
つくばロボッツ

優勝:東芝ブレイブサンダース神奈川

準優勝:和歌山トライアンズ

 

イースタンカンファレンス

ウェスタンカンファレンス

成績
2014-15シーズン

レバンガ北海道
リンク栃木ブレックス
つくばロボッツ
千葉ジェッツ
日立サンロッカーズ東京
トヨタ自動車アルバルク東京
東芝ブレイブサンダース神奈川

アイシンシーホース三河
三菱電機ダイヤモンドドルフィンズ名古屋
和歌山トライアンズ
兵庫ストークス
広島ドラゴンフライズ
熊本ヴォルターズ



 

昨シーズンは、ファイナルに東の東芝ブレイブサンダース神奈川と、西のパナソニックトライアンズが進出し、東芝神奈川が初代王者に輝いた。

NBLは、全てプロチームが参加するbjリーグと異なり、プロチームに加えて企業チームが所属していることが、わかりやすい違いと言えよう。

しかし、過去に何度も出てきたプロリーグ構想や、チーム名称を地域名と愛称で命名(企業・スポンサー名は利用できない)するbjリーグとの統合を視野において、NBL発足後は、チームにはフランチャイズ(ホームタウン)と、地域名を必ずチーム名に入れる(企業・スポンサー名は可能)必要がある。

・前身のリーグ

バスケットボールの全国リーグは1967年から開催の実業団リーグを源流とした日本リーグが長年開催されてきた。

90年代に入り、企業チームの廃部・休部が多くなり、変わってクラブチームやプロチームが誕生していき、一方1993年にはサッカー界が華々しくプロリーグとして「Jリーグ」をスタートさせたが、サッカーに負けない競技人口を持つバスケットボール界もプロリーグを模索するようになった。

下記の表では、バスケの全国リーグの変遷をまとめた。

  トップリーグ セカンドリーグ
1967-1970 実業団リーグ  
1971-1977 日本リーグ 実業団リーグ
1978-2000 日本リーグ1部 日本リーグ2部
2000-2007 JBLスーパーリーグ
※2000-2001シーズンはプレスーパーリーグ
日本リーグ
※JBLスーパーリーグ所属新潟アルビレックス(現新潟アルビレックスBB)と、日本リーグ所属さいたまブロンコス(埼玉ブロンコス)がリーグ脱退し、新規参入チームとプロバスケットボールリーグ「bjリーグ」を2005年開始
2007-2013 JBL(日本バスケットボール・リーグ) JBL2(日本バスケットボール・リーグ2部機構)
2013 NBL(ナショナル・バスケットボール・リーグ) NBDL(ナショナル・バスケットボール・デベロップメント・リーグ)

 

NBLの前身のJBL時代は前述のリンク栃木ブレックスが唯一プロチームとして2009-2010シーズンに優勝したが、それ以外は前身のJBLスーパーリーグ(2001-2007年、2000-2001シーズンはプレスーパーリーグ)、日本リーグ(2000年までトップリーグで、2000-2007年は二部リーグ相当)時代も含めて、昨年の最終シーズンまで、トップリーグ企業チームが優勝を果たしてきた。 (ただし、2000-2001シーズンの二部に相当する日本リーグは大和証券バスケットボール部を引き継いだ新潟アルビレックスが初優勝し、二部リーグとしては初の企業チーム以外の優勝、それ以降のシーズンもプロ・クラブチームが優勝することが多かった)

バスケットボールのトップレベルは企業チームが占めていく中、優勝する実力のあるチームも廃部・休部の波には逆らえない。2000-2001シーズンのJBLプレスーパーリーグで優勝したいすゞ自動車ギガキャッツは、翌2001-2002シーズンで休部となった。(チームとしては横浜ギガキャッツとしてクラブチーム化した)

そのいすゞ自動車でいくつもの優勝やタイトルを勝ち取った佐古賢一(現広島ドラゴンフライズ・ヘッドコーチ)が2002年のチーム休部に伴い移籍しアイシンシーホースとプロ契約し、同様に廃部やリストラで移籍してきたチームメイトと初優勝をアイシンにもたらした。また、2001-2002のJBLスーパーリーグ初優勝したトヨタ自動車アルバルクは、2002年に後にNBAでプレーする田臥勇太(2003年退団)が入団した。

2002-2003シーズンのアイシンと、トヨタ自動車の戦いは、佐古を主人公にしたノンフィクション小説「ファイブ」で取り上げられ、後に漫画家や、NHKでドラマ化されたが、21世紀のJBL(JBLスーパーリーグ)は、アイシンシーホースがこの2つの企業チームが優勝の実績では他のチームを引き離していたと言えよう。

そして、JBL最終シーズンとなった2012-13シーズンは、プレーオフセミファイナルで前シーズン王者トヨタ自動車アルバルクを破った東芝ブレイブサンダースがアイシンシーホースに挑んだが、アイシンに最後の王者の座を譲り、JBLは幕を下ろした。

NBLの昨シーズンと企業チーム、プロチームについて

JBLでは、企業チームが6チームにたいして、2チームだったプロチームが、NBLでは、休部したパナソニックの後を継いだ和歌山トライアンズも含め7チームとなり、5チームの企業チームを上回った。

そして、2013年9月28日、待望のNBL開幕を迎えたが、企業チームを中心とした覇権争いが引き続き予測された。

東地区は東芝ブレイブサンダース神奈川と、トヨタ自動車アルバルク東京が首位を激しく争い、両チームにゲーム差は引き離された中、3位をレバンガ北海道と争ったリンク栃木ブレックスがプレーオフに進んだ。

カンファレンスセミナファイナルはリンク栃木が、シーズン2位のトヨタ自動車東京に一矢報いたが、敗退した。カンファレンスファイナルは、東芝神奈川が制して、JBL最終シーズンの雪辱を果たす舞台に進んだ。

西地区は、JBL最後の王者アイシンシーホース三河が本命で、プロチームに移行しても、当面は前身のパナソニックからの支援を受ける和歌山トライアンズと、三菱電機ダイヤモンドドルフィンズ名古屋が、それを追いプレーオフに濃厚と思われた。

プレーオフに出たのはこの3チームだったが、レギュラーシーズン1位はアイシン三河を1ゲーム上回った和歌山トライアンズが位置し、カンファレンスファイナルもアイシン三河を破りファイナルに出場した。

トライアンズは、その年のオールジャパンを制した7名のパナソニック時代の選手に加え、前リンク栃木ブレックスの川村卓也や、bjリーグ得点王マイケル・パーカー、やはりbjリーグでプレイしたリック・リカートが、元日本代表監督ジェリコ・パブリセヴィッチに引き入れられ、東芝神奈川との決戦に臨んだが、最終戦はパーカーと、リカートの二人を怪我で欠くなどもあり、東芝神奈川が3連勝で初代王者に輝いた。

では、何故、バスケでは企業チームがプロチームより、よい成績を残すことが多い(強い)のであろうか。

サッカーなどを見ていると、天皇杯などで多少のジャイアント・キリング(アマチュアがプロを破ったり、下部リーグや成績の低迷しているチームが上位リーグや成績上位のチームを破ること)はあるが、基本的には企業チームはプロチームにかなわないという印象を持つ人が多いであろう。

しかし、バスケは、企業チームでも実質的にプロと同様な契約の選手もいるし、社員(アマチュア)でも、多くのプロ選手に比べて待遇が良い条件もあり、優秀な学生はプロチームではなく、企業チームに入ることも多い。

全チームプロのbjリーグはドラフト制度と、チームの選手人件費の上限のサラリーキャップが決まっているが、JBLは自由契約で、サラリーキャップもbjリーグよりは上とされていて、JBLを引き継いだNBLもドラフトはなく、サラリーキャップもbjリーグの倍近くある。

もともとJBA(日本バスケットボール協会)が深く関わっているJBLと、袂を分かって発足したbjリーグは、一時期、日本代表に選ばれない時があり、現在の代表チームも多くがJBL/NBLの所属選手で占められている。

このように、企業チームに優秀な新人が多く入り、そのような選手が日本代表に入ることが、プロチームより、企業チームの方が成績上位にいる一因と言えよう。

・NBLの今シーズンと各チームについて

翻って、今シーズンは、企業チームの有力選手のプロチームへの移籍が今まで以上に目立ってきている。つくばロボッツに移籍した岡田優介選手、広島ドラゴンフライズに移籍した竹内公輔選手、千葉ジェッツに移籍した西村徳男選手などである。

このような選手が活躍して、昨シーズンの和歌山トライアンズのような躍進を遂げられる可能性もあるが、その和歌山トライアンズも、当初の見込みの入場者数を確保できず、ヘッドコーチの契約解除や、14名中10名の自由契約で、リック・リカートも千葉ジェッツへ移籍し、パナソニック時代の選手も、引退した永山選手以外は移籍し、阿部選手と、久保田選手の二人を残すのみとなった。また、運営会社も変更を余儀なくされた。

バスケ界の統合が混とんとする中、NBLにも逆風が吹いていて、企業チームの位置づけがどうなるかわからず、かといって、プロチームも和歌山トライアンズのように厳しい状況のチームも少なからずあるといえよう。

しかし、戦うのは現在リーグに参加しているチームである。改めて、参加チームについて、イースタンカンファレンスから順に、簡単に紹介しよう。

・レバンガ北海道(北海道札幌市):プロチーム

前身は、2006年に発足したレラカムイ北海道。2011年のチーム運営会社の経営危機からのリーグ除名に伴って、チームを継承し名称をレバンガ北海道として活動開始。

キャプテンの折茂武彦が、選手兼任のオーナーとして就任している。マネジメントのトップとして、コート外の業務をこなしつつ、試合に出れば、40代とは思えない活躍を続けている。また、和歌山トライアンズから、身長210㎝のビッグマン青野文彦が加入。

昨シーズンは、あと一歩のところで、リンク栃木ブレックスに及ばずプレイオフ進出を逃したが、チーム創設以来初の勝ち越しで終えた。

・リンク栃木ブレックス(栃木県宇都宮市):プロチーム

日本バスケ界のスーパースター田臥勇太を擁するプロチーム。スポンサーはリンクアンドモチベーション。

2009-2010シーズンでは、プレーオフを勝ち抜き、プロチームとしては初の日本一に輝いた。

仁川アジア大会銅メダルの日本代表の古川孝敏やパナソニックの休部に伴って加入した渡辺裕規など、昨年も活躍した選手も健在。

・つくばロボッツ(茨城県つくば市):プロチーム

当初は2012-13シーズンからJBL2に所属したデイトリックつくばが、NBLに参入予定だったが、直前で撤退し、新たに設立されたチーム。

デイトリック時代の選手に加え、bjリーグや三菱電機ダイヤモンドドルフィンズで活躍した中川和之などを擁し、ウェスタンカンファレンスに参戦したが、開幕直後から観客動員に苦しんだ。和歌山トライアンズを除くウェスタンカンファレンスの他のプロチーム同様、戦績も低迷したが、最終的には、兵庫ストークス、熊本ヴォルターズを抜き西地区4位を記録した。ただし、プレイオフに進んだ3位のチームとは大きなゲーム差があった。

今シーズンは、トヨタ自動車アルバルク東京から、日本バスケットボール選手会の会長でもある岡田優介が加入した。

西地区よりもレベルが高いと思われる東地区でロボッツが、どう戦い抜くか、トヨタ東京時代に多くの栄冠を勝ち取り、一人の選手を超えた存在とも言える岡田の活躍に注目だ。

・千葉ロボッツ(千葉県船橋市):プロチーム

2011-2012シーズンからbjリーグに参入し、2シーズン目に統一リーグを目指して設立されたNBLへ転籍を唯一したチームで、両リーグを繋げるキーになれる存在ともいえる。

NBL参入初年度の昨シーズンは、開幕4連勝を飾り好調なスタートを切ったかに見えたが、その後泥沼の20連敗。しかし、後半復調し、最終的には東地区5位の日立サンロッカーズ東京 bjリーグ時代の日本人選手3名に、宮永雄太や小野龍猛に加え、ヘッドコーチには就任前のシーズンbjリーグ横浜ビー・コルセアーズを優勝に導いたレジー・ゲーリーが率いる。

昨シーズンの多くの選手を残留させたうえで、日立サンロッカーズ東京から西村徳男、和歌山トライアンズからリック・リカートが加わった。

・日立サンロッカーズ東京(東京都):企業チーム

いまだにリーグのタイトルはないが、近年は安定した戦績を残してきた。しかし、NBL初年度の昨シーズンは、東地区でプロチームのリンク栃木と、レバンガ北海道の後塵を拝し、千葉ジェッツと最下位争いを繰り広げた。

チームの顔である西村徳男、渡邉拓馬らが退団したが、bjリーグ富山を強豪チームに導いたアイラ・ブラウンや、アメリカ出身だが将来の日本代表の主力も期待されるアキ・チェンバースが加入した。

ここ数年けがで苦しんだが、日本代表をアジア大会でも引っ張った竹内譲次も健在である。

・トヨタ自動車アルバルク東京(東京都府中市):企業チーム

JBL時代は多くの栄冠を勝ち取り、昨シーズンも東地区2位の成績を収めた。半世紀を超える歴史の中で多くのバスケットボール界の人材を輩出してきた。

今シーズンは、長年チームの顔として活躍してきた高橋マイケル、岡田優介、竹内公輔が一斉に退団して、獲得選手は東芝や三菱、bjリーグで活躍した板倉令奈、アメリカ出身でトルコ、ギリシャでプレー経験があり、bjリーグ信州からのギブソンのみだが、毎年のように優秀な大卒選手が入団し、昨シーズン後半にアーリーエントリーで加入した三名の活躍も期待される。

・東芝ブレイブサンダース神奈川(神奈川県川崎市):企業チーム

昨シーズン王者は、2年目をどう戦うか。プロ志向のないチームであり、プロ志向の有望な選手は移籍していくことが多いチームであるため90年代後半から00年代前半は悲願の初優勝を含む上位の戦いをしていたが、それ以降は、昨シーズン最後のJBLでアイシンシーホースに敗れ準優勝するまでは成績は低迷していた。

昨シーズンMVPの辻直人が、今シーズンもチームけん引する中、連覇へのチャレンジをする。

余談だが、東芝はJリーグ開幕後も、自社のサッカー部のプロ化には反対し、チームは北海道に移転し、東芝も撤退し、コンサドーレ札幌となった。今後の統一プロリーグができたときに、ブレイブサンダーズがどのフィールドで活動を選択するのかが興味深い。

・アイシンシーホース三河(愛知県刈谷市):企業チーム

21世紀に入り、日本バスケ界でもっとも実績を残したチームと言えよう。JBL最後の王者でもある。

日本代表としても実績のある桜木ジェイアールや、柏木真介をはじめとしたベテランから、「比江島タイム」と言う言葉が作られ、昨シーズンルーキーオブザイヤー受賞の比江島 慎などが所属し、昨シーズン、和歌山トライアンズに苦杯を喫した昨シーズンのリベンジに燃えているだろう。

・三菱電機ダイヤモンドドルフィンズ名古屋(愛知県名古屋市):企業チーム

リーグ優勝こそ無いが、オールジャパン(天皇杯)優勝2回を埃、準優勝した2006-2007年のスーパリーグ最終シーズンはレギュラーシーズン1位だった。

リンク栃木の田臥勇太に次いで、日本のバスケ選手はと聞かれたら名前が出てくる五十嵐圭、オーエスジー(現bjリーグ浜松・東三河フェニックス)やアイシンで活躍した朝山正悟たちが、チームを引っ張る。

・和歌山トライアンズ(和歌山県和歌山市):プロチーム

パナソニックのバスケ部の休部により、前身のパナソニックトライアンズから受け継がれた企業チーム。休部発表後のオールジャパンでは優勝を飾り、有終の美を飾った。

トライアンズから引き継いだ選手に加え、リンク栃木ブレックスの川村卓也や、マイケル・パーカー、リック・リカートを擁し、元日本代表監督ジェリコ・パブリセヴィッチが率いるチームは、前シーズンJBLの最後の王者アイシンシーホース三河をレギュラーシーズン、プレーオフ共に破り、ファイナルに進出した。

今シーズンは、経営危機に陥り、ヘッドコーチや多くの選手との契約を満了したが、二年目の川村、パーカーは健在で昨シーズンの再現をどこまでできるか、そして昨シーズンを越えられるかに注目。

兵庫ストークス(兵庫県神戸市):プロチーム

2011-12シーズンにJBL2に参入し、2シーズン目は優勝、NBL設立と共にトップリーグに参入した。

昨シーズンは25連敗を含む西地区5位と低迷。ホームゲームのちょくぜんの日程変更や選手の大きな入れ替えもあった。

bjリーグ大阪エヴェッサで共に活躍したベテランの田村大輔とウィリアム・ナイトが、若手の多いチームを引っ張る。今シーズン、和歌山トライアンズから中務、根来が加わり、昨シーズンリンク栃木から移籍してきた梁川もかつてパナソニックトライアンズに在籍しており、関西のチームで活躍してきた選手が2シーズン目の捲土重来を期す。

広島ドラゴンフライズ(広島県広島市):プロチーム

今シーズン新規に発足し、NBLに参入したプロチーム。

日本バスケットボール界のレジェンドの一人と言える佐古賢一がヘッドコーチに、アシスタントコーチは日本代表やパナソニックトライアンズなどで活躍した大野篤史が就任。

将来的な編成を考えて、多くの大卒選手を獲得する一方、日本代表竹内公輔をトヨタ自動車東京から、大野ACがパナソニック時代に指導した平尾充庸、bjリーグ島根スサノオマジックから広島県出身の仲摩匠平などが入団した。

参入初年度、特にウエスタンの先輩格のプロチームと比べて、どこまで飛べる注目。

熊本ヴォルターズ(熊本県熊本市):プロチーム

2008年よりJBL2の参入を目指していたが、NBLの参入を認められたことで、ようやく2012年に正式に発足した。

多くの新規参入・転籍したプロチーム同様、成績は低迷し最終的には6勝6敗でウエスタンカンファレンス6位。

昨季所属の多くの選手が退団したが、中国出身で学生時に日本国籍を取得した遥 天翼が三菱電機名古屋から、兵庫ストークスからは中西、松崎が加入、2012年に一度パナソニックトライアンズで引退した中国出身の帰化選手、青島心が現役復帰した。

創設以来のメンバーで熊本出身の小林慎太郎を初めとしたメンバーと、昨季の最下位の成績から上を目指す。

  • NBLの観戦の仕方

まずは、NBLの今年の競技要項を見てみよう。

NBL 2014-2015シーズン概要ならびにNBLルールや競技規則の変更点について | NBL

今シーズンは、レギュラーシーズンが2014年10月10日から2015年5月3日まで、イースタンカンファレンス全7チームと、ウェスタンカンファレンス全6チームが全54試合を行う。

なお、カンファレンスの所属チーム数が異なるため、イースタンカンファレンスは同一カンファレンスとの試合が交流戦(ウエスタンカンファレンスとの試合)より多いのにたいして、ウェスタンカンファレンスは交流戦の方が多いため、この違いがプレイオフ進出にどう関わってくるかが興味深い。

プレーオフは、昨シーズンは各カンファレンス上位3チームが進出し、各カンファレンスのチャンピオンを決めた後に、東西王者が激突した。

今シーズンは、各カンファレンスの上位3チームがプレーオフに進むのに加えて、カンファレンス関係なく成績上位2チームがワイルドカードとして進出する計8チームによるトーナメント戦が開催されて、決勝の勝者がチャンピオンになる。昨シーズン、イースタンカンファレンスの4-6位チームは、いずれもウエスタンカンファレンスの4-6位チームを上回る成績であった。今シーズンは激戦のカンファレンスの4位以下であっても、勝率によってはワイルドカードで進出できる可能性があり、シーズン終盤の消化試合を減らすことにもつながろう。

シーズンの途中には、年に一度のオールスターも開催される。2015年の1月18日に東西対抗で開催される。

NBLはプロチームのみならず、企業チームもいて、実業団リーグ以来の応援スタイルなどもありbjリーグに比べると、バラエティに富んでいる。

もちろんプレーするのはバスケットボールなので、メインとなる試合を楽しむことができるのは共通だ。

どのチームの試合を見に行くか、先ほどのチームの紹介や、各チームの情報を見て、選んでみよう。NBLの公式サイトは、全13チームの公式サイトや、Twitter、Facebookのリンクも紹介している。

NBL TEAMS | NBL

また、二部リーグに相当する「NBDL(National Basketball Development League)」も今シーズンは全9チームで活動している。

関東(東京)や東海(愛知)に所属ずるチームが多いが、山形や、鹿児島のチームもある。

NBDL TEAMS | NBDL

身近な地域や、気になる選手をきっかけに観戦に行くチームを選んでほしい。また、多くのチームでは、試合前やハーフタイムのイベントにプロアマ問わずパフォーマーやアーティストが登場することがある。そのようなゲストをきっかけに観戦につなげてほしい。

他の多くのスポーツ同様、NBLもホームアンドアウェイで試合が繰り広げられている。お気に入りのチームがあっても、毎週ホームで試合をやるとは限らない。また、ホームアリーナを持っていても、フランチャイズ地域の市町村の別な会場で試合を行うチームも多い。

試合日程から、いつ、どのチームが、どの会場で試合を行うか確認するためにも、スケジュールの確認は重要である。各チームのサイトでスケジュールを掲載しているが、NBL、NBDL公式サイトでも、そのシーズンのスケジュールを全て公開している。

試合日程/結果 | NBL
試合日程/結果 | NBDL

例えば、田臥勇太が所属するリンク栃木ブレックスがアウェイに乗り込んでくる試合のチケットの売れ行きは他のホームの試合よりも多いことがある。日程を見て、リンク栃木ブレックスの試合が自身の観戦できる会場に近い日程を確認することなどもできる。

試合を見に行くに当たっては、チケットが必要になる。チケットは割安な前売り券と、当日券がある。当日券は、主に会場の窓口で購入する。

前売り券は、各種プレイガイド(チケット会社)、チケット代理店、協力店舗、試合会場等で購入できる。また、NBLオンラインチケットは、オンラインで各チームのチケットが購入でき、QRコードの発行によりチケットの発券は会場でスムーズにできる。各チームのサイトでは、各種チケット購入方法がガイドされているので、チェックしてみてほしい。

bjリーグ同様、パソコンやスマートフォン、タブレットで動画で試合を視聴できるサービスとして、NBL TVがある。試合のライブ中継や、いつでも必要なときに見れるVOD(ビデオオンデマンド) で、観戦が可能だ。

NBLの試合以外の楽しみ

NBLに参入して日が浅いチームもあるため、ホームゲームの運営は、さがあることは否定できないであろう。

その中で、ステージMCと、チアリーダーやダンサーが、試合前後、試合中をエンターテインメントで楽しませてくれる。

試合前やハーフタイム、試合後のイベントやセレモニーなども、各種ゲストも参加して実施される。日本代表関連のセレモニーなども開催されることがある。

バスケ×ダンスプロジェクトにより、質の高いダンスチームのパフォーマンスを楽しむこともできる。

多くのアリーナでは、飲食コーナーが提供されていて、美味しいモノを楽しむことができる。

チームによっては、試合前にミニステージなどを屋外のステージで開催する場合もある。

一人で行くも良し、友人や親しい人たちと複数人でも、バスケとそのエンターテインメントの熱気を感じてほしい。

バスケを見に行く人が増えることが、バスケ界の発展の一つにつながるはずだ。

それでは、バスケシーズンの始まりを祝おう!

 

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Written by SweeT

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