Dream Japan

Vol.26:


"bj-league" - Professional Basket Ball League

"bjリーグ" - 新シーズンの展望と統一リーグ

(2014/07/20)

「東京オリンピックに、バスケットボール日本代表が出場できない?」

5月に国際バスケットボール連盟(FIBA)から、日本国内の男子バスケットボールリーグを統合しないと、会員資格停止(女子も含む国際試合の出場禁止)などの制裁の可能性があるという報道が出た。

国内のバスケットボールリーグは、現在「NBL」と「bjリーグ」の二つが存在する。

NBLは、もともと日本バスケットボール協会(JBA)と日本実業団バスケットボール連盟が主催の「バスケットボール日本リーグ」を起源とし、社会人リーグからプロ化を視野に入れた「JBL」を経て、bjリーグとの統合を目指し2013-14シーズンから「統一リーグ」として発足した。2014-15シーズンは新規参入の広島ドラゴンフライズの参加で13チーム、下部リーグのNBDLが9チームで開幕する。

一方のbjリーグは、JBLでは遅々として進まないプロリーグ化の状況に業を煮やした2つのプロクラブチーム(「新潟アルビレックス(現新潟アルビレックスBB)」と「さいたまブロンコス(現埼玉ブロンコス)」)を中心に初年度(2005-06シーズン)に6チームで発足し、2014-15シーズンは新規参入の福島ファイヤーボンズの参加により、22チームで開幕を迎える。

実はリーグ統合の動きは、NBLの発足の経緯にも見られるように、以前からあったが、両者の溝が大きく、NBL発足時には、bjリーグからは千葉ジェッツのみが移籍しただけだった。

それぞれのリーグや関係者は、日本のバスケットボール発展に貢献してきており、言い分もあるだろうが、将来のバスケットボールプレーヤーのために、譲れるところは譲り、本当のトップリーグ誕生のために貢献してほしい。

では、統合の対象となっている二つのリーグについて、どれだけの人がご存知であろうか?

日本のメディアでバスケットボールのニュースというと北米の「NBA」が第一であろう。そして、そのNBAで日本人プレーヤー第1号となった田臥勇太が、多くの人にとって、バスケットボールプレーヤーとして名前が上がるであろう。

その田臥が所属するのが、NBLのリンク栃木ブレックスで、地元では認知度も高く、動員数もリーグトップ(2013-14レギュラーシーズン)である。しかし、田臥のネームバリューに比べると、リーグやチームの認知度も高いとはいえないだろう。アウェイでは対戦チームの動員にも好影響を与えるのは、田臥の存在があってだろう。

では、もうひとつのリーグbjリーグはどうであろうか? やはり一般的な認知度は低いが、1試合あたりの観客動員では、田臥擁するリンク栃木ブレックスの動員を超えるチームが4チームもある。沖縄と、秋田、新潟、浜松である。

そして、今年5月のbjリーグFINALSでは、観客動員上位2チームの琉球ゴールデンキングス(沖縄)と、秋田ノーザンハピネッツによる決勝戦となり、会場の有明コロシアムは10000人を超える観客が集まった。

このように、観客動員という面では協会がトップリーグと位置づけているNBLを超えているbjリーグとはどのようなリーグかなのだろう?


◆"State-of-the-Art Point":

bjリーグについて、以下のポイントで、特徴を紹介しよう。


  • bjリーグの概要
  • bjリーグの注目選手
  • bjリーグの2014-15シーズンの展望
  • bjリーグの観戦の仕方
  • bjリーグの試合以外の楽しみ

bjリーグの概要

bjリーグは、日本プロバスケットボールリーグとして、2005年に6チームにより発足した全国リーグである。以降、チームの参入を受け入れ、2014-15シーズンは全22チームでの開催予定である。

ホーム&アウェイで、試合の運営はホームチームが行う。ホームでの観客動員数が入場料収入となり、収益に直結するため、各チームは試合以外のエンターテインメントや飲食・グッズ販売等にも力を入れる。

過去のリーグ参入チームと、優勝チームは以下のようになっている。

 

参入チーム

優勝

撤退チーム
2005-06シーズン

仙台89ERS
新潟アルビレックスBB
埼玉ブロンコス
東京アパッチ
大阪エヴェッサ
大分ヒートデビルズ

大阪エヴェッサ

 

2006-07シーズン

富山グラウジーズ
高松ファイブアローズ

大阪エヴェッサ

 

2007-08シーズン

ライジング福岡
琉球ゴールデンキングス

大阪エヴェッサ

 
2008-09シーズン

浜松・東三河フェニックス
滋賀レイクスターズ

琉球ゴールデンキングス

 

2009-10シーズン

京都ハンナリーズ

浜松・東三河フェニックス

 

2010-11シーズン

秋田ノーザンハピネッツ
島根スサノオマジック
宮崎シャインニングサンズ

浜松・東三河フェニックス

 

2011-12シーズン

千葉ジェッツ
横浜ビー・コルセアーズ
信州ブレイブウォリアーズ

琉球ゴールデンキングス

東京アパッチ(活動休止)

2012-13シーズン

東京サンレーヴス
群馬クレインサンダーズ

横浜ビー・コルセアーズ

 
2013-14シーズン

青森ワッツ
バンビシャス奈良


琉球ゴールデンキングス

千葉ジェッツ(NBL転籍)
宮崎シャイニングサンズ(活動休止)


 

大阪エヴェッサの三連覇から始まり、その後、琉球ゴールデンキングス、浜松・東三河フェニックスが覇権を分け合い、横浜ビー・コルセアーズの優勝を挟んで、再び琉球ゴールデンキングスが昨シーズンの覇者となっている。

シーズン日程は、レギュラーシーズンの後に、プレーオフがあり、最終的に4チームがファイナルの舞台、有明コロシアムに進み、2日間かけて、そのシーズンのチャンピオンを決める。2007-08シーズン以降は、東西カンファレンスに別れ、ファイナルの1日目にカンファレンスファイナルを実施し、2日目に東西それぞれのチャンピオンが激突し、日本一を決める。

NBLに比べて外国籍選手の一試合の出場人数が多く、ダンクシュートなどの派手なプレイを見る機会はbjリーグの方が多いと言える。

今シーズンも、10月からレギュラーシーズンがスタートする予定である。

bjリーグの注目選手

7月に入って、ダラス・マーベリックスで、NBAサマーリーグに挑戦する富樫勇樹選手の動向がスポーツニュースで話題になっている。バスケ留学したアメリカの高校卒業後に、bjリーグ秋田ノーザンハピネッツで活躍した若きタレントであり、今シーズンのチームをファイナリストに導く原動力になった。ぜひ、NBAとの契約を勝ち取ってほしいが、仮に契約できなくても、国内のリーグで間近でその勇姿を見たくもなる。

その富樫と昨シーズンのファイナルで激突した琉球ゴールデンキングスの並里成(なりと)。NBAを目指し、スラムダンク奨学金で米国挑戦をしたが、不調に終わり、JBLリンク栃木ブレックスと契約。再度、米国を目指し栃木を退団したが、bjリーグの琉球ゴールデンキングスと契約し、チームの日本一に貢献した。昨シーズンも米国挑戦後に、今シーズン後半にキングスに復帰し、再度、日本一を勝ち取った。特に富樫とのマッチアップでは、チームメイトの岸川選手と共に、日本一を争う対戦相手として、米国挑戦の先駆者として、壁となって立ちはだかった。新シーズンでも、多くのチームにとって、越えがたい存在として立ちはだかるであろう。

bjリーグ2013-14レギュラーシーズンMVP城宝匡史。日本人として初のシーズンMVPを受賞した城宝は、bjリーグ開幕に合わせて大阪エヴェッサに入団し、初年度と次年度の日本一連覇に貢献し、その後は東京アパッチの2シーズン連続準優勝にも貢献した。その後、滋賀レイクスターズを経て、富山グラウジーズに移籍したが、毎シーズンの順位を着実に上げ、昨シーズンはレギュラシーズンでイースタンカンファレンス1位を獲得するチームの中心に彼はいた。1対1のチャレンジに加え高い得点力、そしてチームを引っ張るリーダーシップが、グラウジーズの躍進につながっている。来シーズンも富山グラウジーズと契約し、悲願の日本一に向け、チームを引っ張る。

昨シーズンのファイナルに出場したチーム以外にも、注目の選手はいる。東京サンレーヴスの井手勇二選手だ。前シーズンは島根スサノオマジックで、くすぶっていた若手選手が、サンレーヴスに加入し、開幕直後に適地沖縄でゴールデンキングスを破るチームの中心に彼はいた。その後もプレータイムを伸ばし続けた。チームとしては参入以来成績は振るわないが、井手の存在がサンレーヴスの試合を楽しくさせてくれる。

bjリーグの2014-15シーズンの展望

ウェスタンで、今シーズンの優勝の最右翼はやはり琉球ゴールデンキングスであろう。2012-13シーズンは、前シーズンを制した勢いで、レギュラーシーズン圧倒的一位で通過しつつも、プレーオフで京都ハンナリーズに不覚を取ったが、昨シーズンは秋田ノーザンハピネッツをファイナルで寄せ付けずに優勝した。今シーズンは、並里、岸川隆一の日本人2枚看板に、チーム創設以来、初戴冠の栄光をつかむ活躍と長期のリハビリにから復活した金城茂之、キングスの顔といえるアンソニー・マクヘンリー、横浜ビー・コルセアーズ初優勝の立役者の一人ドゥレイロン・バーンズが相手を圧倒する姿が目に浮かぶ。

イースタンは、レギュラーシーズン勝率1位ながら、イースタンカンファレンスファイナルで秋田に敗れつつも、3位決定戦を団結して勝ち取った富山グラウジーズが雪辱を果たすのではないか。ボブ・ナッシュ・ヘッドコーチや、4年目を迎えたエース城宝に、水戸健史、藤江建典を初めとした日本人選手。アイラ・ブラウンの動向は見えないが、NBLつくばロボッツからストリートボールSOMECITYで活躍した田中大地を獲得した。

bjリーグの観戦の仕方

まずは、bjリーグの日程を把握しよう。

試合日程・試合結果|バスケットボール|プロリーグ|bjリーグ公式サイト

10月にホーム&アウェイのレギュラーシーズンが開幕し、基本的には週末の土日の2連戦を4月まで繰り返していく。レギュラーシーズンの結果をもとに、東西カンファレンス6位までが出場するプレーオフが開催され、5月半ばに、東西それぞれ2チームの合計4チームが有明コロシアムに進む。

2014-15シーズンであれば、1節あたり、11試合が各地で繰り広げられる。身近にチームが存在してれば、そのチームのホーム主催試合を見に行き、近くにチームがない場合は、大都市(仙台、東京、横浜、大阪、福岡)をはじめ興味ある地域に、観光に合わせて観戦することも可能である。

チームの所在地は、bjリーグ公式サイトで、日本地図とともに確認できる。

チーム一覧|バスケットボール|プロリーグ|bjリーグ公式サイト

アリーナで観戦する場合は、チケットが必要になる。

前売り券を購入すれば、割安にチケットを入手できる。各種プレイガイド、インターネット販売サイト等、各チームが提携している店舗などで購入できる。レギュラーシーズンやプレーオフセミカンファレンスファイナルは主催チームのサイトで告知や案内が出て切るのでチェックしてみてほしい。プレーオフFINALSは、bjリーグ公式サイトから案内が出る。

会場に行けない人は、bjリーグ公式の動画サイト「bjTV」 がある。各種デバイスで、リアルタイムでの観戦や、翌日以降の録画した試合が視聴できる有償のサービスである。

[7月31日追記]DMM.comにて、過去の試合を視聴できるサービスを開始したと発表があった。

bjリーグの試合以外の楽しみ

bjリーグでは、エンターテインメント性を重視し、チアリーダーやダンサーによる演出応援に加えて、アーティストや、団体によるハーフタイムショー、飲食物、観光案内など、地域の祭りに相当するような賑わいを演出している。また、有明のファイナルは、有明コロシアムに今年は1万人近い人が集まり、より豪華なエンターテインメントを演出する。オールスターも、ダンクコンテストや、3ポイントシュートコンテストなど試合に加えて、会場を盛り上げる仕組みが施されている。

bjリーグは、北海道を除く日本の各地方でチームが広く存在しているので、見に行く機会も多く作れるであろう。ぜひ、会場で観戦ほしい。今後、NBLの紹介も、行う予定なので楽しみにしてほしい。北海道にも、NBLのレバンガ北海道があるし、bjリーグの存在しない県にも、魅力的なチームがある。

 

NBL

Written by SweeT

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